都道府県教育委員会への異動が決まって、それまでは余り話をしなかった人が声をかけてきた。
「あそこは、とんでもないところですよ」
その人は3年間、都道府県教育委員会に在籍した。
その人の話では、こんなところだそうだ…
まず、理不尽が酷い。
自分が文書を作り、直属の上司に見せる。
直しだらけで、真っ赤になって戻ってくる。
それを直して、もう一つ上の上司に見せる。
また、直しだらけで、真っ赤になって戻ってくる。
それが、合計3回。
ほぼ、原型がなくなる。
理不尽なのは、その中身。
はじめに見せた上司に指摘されて、直したところ。
それを次の上司に、直すように言われる。
「こんなんじゃ、ダメだ!」
いわゆる叱責。
しかし、そこは直属の上司が直せと言ってきたところ。
直属の上司に言われた通りに直したのに、叱責を受ける。
そのとき、直属の上司は…庇ってくれるどころか、叱責する側になる。
加勢するのだ。
そこで、
「ここを直すように言ったのは、あなたですよね」
そんなことを言ってしまった日には、激怒される。
いや、激怒されることはない。
言えるわけがない。
上下関係が絶対的な世界だから。
理不尽だと思いつつ、我慢するしかない。
環境も劣悪だ。
エアコンは勤務時間中のみ。
朝早くから仕事をしていてと、始業まではエアコンは付かない。
夏場の暑い日は、団扇で仰ぎながら、汗だくで仕事をする。
終業時刻になっても、仕事は終わらない。
その人いわく
「今の仕事の10倍の仕事量」
で、あるから、エアコンが切れて、そこから残業が始まる。
それが終わるのは12時。
つまり、エアコンが使えない状態で、6時間は仕事をすることとなる。
では、何時に帰ることが出来るのか。
「車での通勤を選んだら、大変なことになる」
車で通勤できたら、自由な時間に通勤できる。
電車に揺られることもなく、車の中は自分の空間だ。
だが、これには落とし穴が。
車で通勤しているということは、いつまでも仕事ができるということだ。
電車通勤ならば、終電には帰れる。
いや、仕事が終わってなくても、終電に乗らなければ、その日、帰ることはできない。
まあ、その日は終わっているのだが…。
電車通勤ならば、終電という、ひとまず終わりがある。
車での通勤…終わりはない。
2時まで仕事をして、家に帰る。
翌日、8時に出勤するためには、6時には起きなくてはいけない。
ならば…家に帰る時間より、とにかく休みたい。
疲れをとりたい。
家に帰るのではなく、車を一晩停められるところに止めて、車中泊。
数時間寝て、再び、出勤。
まだまだ、話は続く。
今日はここまで。
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