指導主事【3】奇々怪々

05 指導主事




さて、ひと悶着があったが、少し和ませたら、普通の会話に戻った。

その時は、これでよかったのだが、振り返ってみると…

「やはり、この人の情緒、おかしいのでは?」

あれほど、怒っていたのに、和ませたら、そのまま普通になる。

前もそうだった。

さて、この日の午前中、会議があった。

この人がまとめ役。

だが、よくわからない進行。

私はもう呆れた。

「会議の目的がわからないし、本人は何もそれを理解してない」

呆れて、諦めている私は黙っていた。

椅子の背もたれに、完全に身を任せて、時間が過ぎるのを、ただただ待っていた。

ところが…隣の人が、我慢が出来ずに、発言した。

「この会議の位置付けは?」

沈黙。

仕方なく、その人は続けた。

「みなさんが分かっているなら、いいですので」

私は黙ったまま。

その人は…何やら話し出したのだが…要領を得ない。

いつものことだ。

そして、会議は終わった。

終わってから、発言した人と

「今回もよく分からない会議でしたね」

もう、4月から2ヶ月が経とうとしている。

… … …

と、まとめたいところだが、まだ話は続く。

午後、私は仕事をしていた。

すると、その人に呼ばれた。

部署から少し離れた場所。

「何かの手伝いか?」

すると、その人は話し始めた。

その内容は…会議で答えられなかったこと。

私は、すぐに言った。

「それを聞いたのは私ではありませんが」

私の言葉を聞いて、その人は、一瞬、話をするのをやめたが、また話し始めた。

再び要領の得ない話が永遠と続いた。

もう一度、今日のまとめの言葉。

もう2ヶ月。

何も進んでいない。

残り10ヶ月。

進めることよりも、早くこの無駄な時間から逃れる方法を見つけないと。

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