指導主事【11】不安な火曜の結末

05 指導主事




「終わるまで帰れない」
そういわれていた今日。

午後6時40分。
私は電車に乗ってる。

ちょうど12時間前の6時40分。
電車を降りて、都道府県庁に向かっていた。

自分の業務の仕上げをして、同じチームの人を待っていた。
リーダーが来て、そして、もう1人。

3人が揃った途端、リーダーは私に言った。

「今から出せますか?」
「はい」

私はあと少し。
でも、私が声をかけられた。

本命は私?
それはないよな…

そう思いながら、提案。
修正点は2箇所。
修正するのに、それほど時間はかからないであろう。

早く帰れそうだ。

他の業務が入り、再び3人が集まったのは、夕方。

私は修正した。
よし、帰ろう。

リーダーも、あと少し。
ゴールは見えている。

もう1人は…ゴールが見えない。

リーダーが言った。

「明日には仕上げないといけないから、明日も午前中に会議をします」

できていないと帰れない。
もう1人の人。
今日中に帰れるのだろうか。

そう思いながら、退庁。
明日は我が身。
帰れる時は帰ろう。

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