ビッグプロジェクト　＃３

５つのチーム。

そして、１５人のメンバー。

前年度の比較して、経験年数は浅い。

前年度は、経験年数３〜５年が半数を占めていた。

経験年数３〜５年のベテランに、新人達が入った構成だった。

全体として、バランスが取れていたように思う。

経験豊かな人たちが、新人を引っ張っていく。

順調にプロジェクトは進んでいった。

ただ、私は不満があった。

ベテラン達は、先のことをあまり言ってくれなかった。

プロジェクトは、ベテラン陣がひっぱり順調に進んでいたが、時折、突然のタスクが下りてくることがあった。

ベテラン陣には、「例のあれね」だったかもしれない。

しかし、新人の我々にとっては、突然であり、未知のタスク。

ただでさえ、余裕がないのに…他の新人との愚痴の中心的話題となっていた。

そう言ったこともあってか、時折ミスが発生し、対処に追われた。

しかし、全体として、バランスが取れた構成だった昨年度。

今回は…昨年度ほど、バランスが取れていない。

中心が、２年目のものだからだ。

責任者の私も２年目。

ベテランは４人。前年度から人数を減らした。

さらに、そのうちの２人は、復帰組だ。

つまり、一度はこのプロジェクトから外れた人物。

復帰組ではない２人は心強い。

しかし、昨年度より大きく若返った。

中学校の部活動で言えば、２年生中心のチームだ。

キャプテンも２年生。

そういうチーム。

２年目で責任者の私としては、やりやすいのかもしれない。

責任者とはいえ、経験は１年しかない。

ベテランが多いと、何かと運営が難しくなりそうだ。

そういう面では良いが、心配の種が。

５つのチームのうちの１つ、チームE。

私と同期の２年目がチームリーダーだ。

しかし…前年のプロジェクトでは、かなり苦戦していた。

前年の１５人中、１番業務が進んでいなかった。

それがリーダーを務めるチームE。

あとの２人は新人だ。

この新人を期待しないといけないチームE。

心配だ。

他のチームはそれなりにやっていくだろう。

チームEが心配。

その予感は的中した。

のちに、過去にない事態を巻き起こす。