チームCのリーダーから声をかけられた。
「お話ししたいことがあります」
「わかりますよね。昨日の意見交流のことです」
不満を抱いていることは間違いない。
「チームの2人から聞きました」
「提案に問題があったとは思えません」
確かにそうである。
提案には問題はなかった。
原因は新人の発言。
それを私は説明をした。
私は声をかけられるのではないかと予想をし、説明する材料として準備をしていた。
「原因は新人の発言」
これは間違いのない事実。
そこにもう少し重みを持たせる必要を感じた。
4月からの様子を思い出してみた。
チームCはリーダーを中心に、統率が取られている。
しかし、時折、乱れるときがあった。
リーダーの説明に対し、新人が不要な発言をしたときだ。
「それは今、関係ありません」
リーダーが新人の発言を制することが2度ほどあった。
それを思い出した。
「原因は新人の発言です」
「その発言が混乱を招いたと私は思っています」
「これまでも、あなたは、新人の発言を制することがありましたよね」
「昨日、あなたがいたら、同じように新人の不要な発言を制していたと私は思います」
「あなたがいれば、混乱はなく、問題なく意見が通ったと思います」
リーダーは納得したようだ。
私は安堵した。
しかし、話が別の方向に進んだ。
「チームBは、嫉んでいる」
「チームBは、自分たちより進んでいるチームCを妨害しようとしている」
そのとき私は気がついた。
問題は昨日の意見交流のことだけではない。
問題は根深い。
そして、2度目の衝突が起きるべくして起きた。
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