ビッグプロジェクト #12

10 ビッグプロジェクト




9月。
まだ暑さの残る日々。
しかし夏の暑さを感じないほど、苦境に陥っていた。
チームA、D、Eは苦しんでいた。

ビッグプロジェクトの大きな業務の1つは、9月末が期限となっている。
そのために、9月の始めには起案して、その後、修正して、9月中の完成を目指す。
3チームは苦しんでいた。

我がDチーム。
今年度復帰した人の業務が滞っている。
年度初めはよいスタートを切っていた。
ところが、わからないものだ。
時間が経つにつれて、業務が滞り出した。
なかなかうまく仕上がらないからである。
こだわりも強く、うまく手直しができない。
そして、この人の業務を、残りの2人が手伝わざるを得ない状況になった。
残りの2人とはいうものも、結局は私が考えることとなる。

そうこうしているうちに、この人がトラブルに見舞われた。
ビッグプロジェクトの業務にあたれない日が続く。
手伝うどころか、残りの2人がやるしかない状況となった。

チームA。
前回、成果物ゼロの人は、今年度も成果物ゼロ。
他の2人の分は進んでいるが、この人の分が進まない。
というか、何一つ終わっていない。
しかし、チームの他のメンバーは手伝う様子がない。
期限が気にならないのか。
全体の責任者として、少しばかり心配になってきた。

そして、チームE。
危機的な状況。
リーダーはチームを引っ張るどころか自分の業務もかなり遅れている。
新人2人も、この業務があっているとは思えないタイプである。
メンバーが全員、業務が滞っている。

9月の状況。
トップを走るチームC。
新人はストレスを抱えながらも、チームとしては順調だ。
期限に間に合うことはもちろん、さらにクオリティーを上ていく構えだ。
次はチームB。
チームCにトップを奪われたが、例年通り、期限には確実に間に合う。
そして、3番手は…我がチームD。
この9月は過酷になりそうだ。
なんとか期限内には完成させたい。
4番手はチームA。
成果物ゼロの人の分をどうするのか。
その人だけではあるが、全く見通しが持てないぐらい迷走する成果物ゼロの人。
そして最下位のチームE。
1人はなんとか目処が立っているが、残りの2人は厳しい。

できない人にはできない業務。
今年度も痛感する。
だが、時間は待ってくれない。
残りは1ヶ月もない。


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