4月から教育委員会。
今日は、その世界に少し触れた。
それは、突然であった。
今年度、GIGAスクール構想の初年度。
本校でも今年度から、タブレット端末を使っての学習を進めてきた。
使い始めた時から、こんな声が上がっていた。
「本校のタブレットケース、小学生が使っているタイプだよね」
確かにそうなのだ。
近隣の市町も小学校はハンドルと呼ばれる手で握れる取手がついていて、分厚いカバー。
中学校はまさにカバー。
スマホでいうと、いわゆる手帳型。
本校の地区も小学校はハンドル付き。
中学校は…手帳型ではなく、小学校と同じもの。
「近隣の中学校は全て、小学校とは異なる手帳型。
なのになぜ、うちは小学校と同じなの?」
「画面が剥き出しで、持ち帰るときに傷つく可能性がある」
「手帳型に変えてほしい」
そんな声が年度初めから。
年度途中、教育委員会の担当者に確認をした。
「カバーを変えることは可能ですか?」
「タブレットは5年後に買い替えと聞いてますが、カバーは何年で買い替えですか?」
教育委員会の担当者は
「教育委員会としては、すでに使用しているものを使っていってほしい。仮に変えるとしたら学校で購入してください。教育委員会としては、負担できません」
来年度から常時持ち帰りが始まる。
剥き出しの画面で、生徒達は持ち帰る。
なんとかしたい。
会議で昨日決まった。
「新年度の学年会計から支出する」
つまり、毎月の集金から、1人千円程度を捻出し、手帳型ケースを購入する。
これを決定するまで、会議を何度も持ち、見積もりを作ってもらうところまで漕ぎ着けた。
そして、この決定の報告を教育委員会の担当者にした。
「来年度、タブレットケースを替えます。今使っているものは、取り外した後、どうすればいいですか?教育委員会に返したらいいですか?」
「確認して、お電話します」
来年度に向けて、いよいよ動き出した、そうおもっていた。
ところが、予期せぬ展開に。
1時間後、私に教育委員会から電話が。
しかも、担当者ではなく、その上司。
第一声は…
「何を考えているのですか?」
少々ご立腹の様子。
今まで、見かけたことはあるが、話をしたことはない。
教育委員会の課長だった。
昨年度、予算立てして、購入したものを、一年使っただけで替えるなんて…保護者の負担のことまで考えています?」
「今年度、使用したケースに不満の声があるのは分かりますが、これも町の予算から、つまり住民のお金、保護者のお金と言ってもいい、そういうお金で購入したものです」
なぜ、こうなったのだ。
私は紹介してもらった担当者と話をしながら、進めてきた。
当然、校長も教頭も知っているし、決定した会議に出席している。
バカな教頭が
「課長と話しないとダメやろなぁ」
…それ、あなたの仕事。
はぁ…結局、話し合って決めたことではあるが、教育委員会の判断に委ねることに。
これは、実現が難しそうだ…
そもそも、校長や教頭は教育委員会に話をしていく立場…。
そして、教育委員会。
担当者も困っていたのかもしれない。
上司に相談しにくいし、学校の先生の要望にも応えたい。
本校の管理職の問題は大きい。
それは間違いない。
でも、それとともに、
「教育委員会の空気感」
それに少し触れた気がする。
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