#26 ラスボス①

07 人生はゲーム





「興味のあることと、ないことの差が激しい」

「興味のないことに、全く興味を示さない」

私は、こう言われる。
確かにそうだ。

興味のないことに、時間とエネルギーを奪われるのが嫌いだ。

私にとって、都道府県教育委員会は、興味のなかった世界。

市町村教育委員会に行く可能性はあった。
興味はあった。

だが、都道府県教育委員会…遠い、未知の世界だった。

そんな私は、何も分からぬまま、4月に都道府県庁に来た。

周りは知らない人ばかり。

みんな仕事ができそうだ。

私はまだ何もできない新米だ。

周りの様子を見ていると、少しずつ、学校のと違いがわかってきた。

学校は、横並びの組織。

鍋蓋型組織。

管理職は、人によるが、「上司」と「部下」という関係を感じることは多くない。

日頃は、教員に任されていることが多いからだ。

都道府県教育委員会に来て、周りの雰囲気が変わることがあることに気がついた。

それは、ある人物が来たときだ。

「おじいさん」

それが私の第一印象。

周りはチラチラとその人を見る。

その人が立ち去った。

緊張感が和らぐ。

隣の人に聞いた。

「さっきの人、誰ですか?」

「教育長」

私は、何も知らず、都道府県教育委員会に来た。


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