「教育長レク」
私は、思っていた。
「ラスボスからのオファーに対して、こちらが説明する」
ラスボスがこれからの動きに対して、自らが把握しておきたいことを、関係する課に聞く。
そういうものだと思っていた。
違っていた。
逆だった。
「ラスボスの耳に入れておくべきことを、こちらから伝えに行く」
そういう機会だったのだ。
「予約を取らなければいけない」
そう言われ、手順を聞いた。
書類を作らなければいけないが、それ程時間を必要としない。
ところが…である。
簡単なことではなかった。
書類を作るために、ラスボスの予定を見る。
システムにアクセスすると見ることができる。
空いている時間を書類に記入する。
そして、総務課へ。
「その時間、もう埋まってます」
えっ。
さっき、確認したら、空いていたのに。
驚いた私の様子をみて、総務課の人が、
「空いているところがあると、そこに入るために、いろいろな課が希望して、埋まっていく」
?
そんなに人気?
そんなに多忙?
自分は資料を作り、予約を取るだけ。
そう思っていた。
予想外の展開。
ラスボスの予定の隙間を聞き、我がボスへ。
その隙間にボスの予定が入っていれば、予約ができる。
幸いボスに予定は入っていなかった。
「良かった」
「準備完了」
そして、私は別業務に。
しばらくして、気がついた。
予約した日、私はここにいない。
コメント