課会議の当日の朝。
私は、前任者に伝えた。
「課会議で、反省をすることになった」
「とりあえず、意見があれば、という形で短時間で終わろうと思います」
当日の朝にしたのには意味がある。
あらかじめ伝えると、提案に向けての準備など、仕事が増える可能性がある。
来年度のことだ。
行き当たりばったり感を出して、とりあえず終わらせる、これが私の魂胆だ。
少し戸惑った様子の前任者。
前任者は、昨年度、反省はしていない。
だから、今回もしなくていいと言っていた。
「参加数を増やすことについては、開催時期を変更する方法がある、と提案してみます」
「とりあえず、今回決めるのではなく、意見を聞きます」
すると、前任者の様子が明らかに変わった。
開催時期の変更に、反対なのであろう。
私は開催時期の変更について、説明した。
とりあえず、選択肢の1つとして。
前任者は、やはり反対だ。
反対の理由をいくつも言う。
私は…想定内だ。
もし、この二人で話をしていたら、変えないまま、つまり「前例踏襲」となるだろう。
#8 雷系呪文「ギラ」
私はスライム。
相手は雷系呪文の使い手。
負ける勝負をわざわざしない。
「とりあえず、皆から意見を聞きます」
そして、会議の時間を迎えた。
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