「心を無にして、開き直る」
それで、ボス戦は、クリアした。
だが、総務課のボス。
強過ぎる。
「もう、いいや」
開き直りから、
「ヤケクソ」
という状態になった。
「とりあえず、明日の10時出そう」
もう、そう決めた。
夜遅くまで、する気もない。
どうしたらいいか、分からないことをするのは無駄。
明日の朝、最後のひと頑張り。
そして、総務課のボスに渡そう。
そして、10時。
「スミマセン…」
申し訳ない感を出して、総務課のボスの所へ。
「ああ…」
頭を下げる。そして、自分の課へ。
その日は、昼から仕事で外へ。
午後4時頃帰庁。
すると、例の挨拶文の書類が戻ってきていた。
ヤケクソ状態で出した文章には、何も書かれていない。
「どういうことだ?」
ふと、見ると、付箋紙が貼ってあった。
そこには
「庁内メールに送りました」
?
何を送った?
パソコンを起動させ、庁内メールを確認する。
届いている。
メールのタイトルは
「挨拶文(総務課)」
開いて驚いた。
挨拶文があった。
私は、読んだ。
全くよどみのない、無駄もない、完璧な文章。
もちろん、私が作ってきた文章とは違う。
少しだけ、残してくれている。
北でもなく、西でもなく、東でもなく、そして南でもなかった。
私の課では、見ない文章。
そう。
「挨拶文」
がそこにあった。
総務課に向かった。
挨拶文の送り主、そう、総務課のボスへ。
「お忙しい中、ありがとうございました」
「あれでいいだろ。次は次長だぞ」
「分かりました。ありがとうございました」
その挨拶文を次長を上げた。
即座に通過。
そして、教育長へ。
翌日の朝、戻ってきた。
全く、直しなし。
私の初めての「最恐ミッション」が終わった。
だが、もう1つの「最恐ミッション」が待っていた。
コメント
ひとりさん
「最恐ミッション」シリーズ、おもしろいです。
マツムラ
コメントありがとうございます。
「試練の夏」から、テイストを変更してみました。