#25 最恐ミッション(完)

07 人生はゲーム




最恐ミッションは終わった。

私は様々なことを学んだ。

最恐ミッションの恐ろしさ。
それぞれの課の仕事や関係性。
自分の仕事をしっかりと果たすことの重要性。

そして…結局は、なんとかなる、ということ。

…それは、よしとして…会合の当日を迎えた。

最恐ミッションの結末。

ボスが直した後、ラスボスへ。

そう、教育長が、挨拶をする。

その会合に同行した。

当日の挨拶は、5人。

ラスボスは4人目。

こういう会合に参加するのは久しぶりだ。

そして…こんなに挨拶を集中して聞いたのは初めてだ。

一人目…二人目…と挨拶が進んでいく。

うちのボスが仕上げた挨拶と、内容的には同レベルか。

いつの間にか、評論家になっている。

ヤケクソになっていたのに(笑)

挨拶の内容もそうだだが、話している様子も、特にグッとくるものはなかった。

三人目が終わり、いよいよ、ラスボス。

ラスボスの挨拶が始まった。

ボスが作った挨拶をよどみなく話す。

これまでの3人より、滑らかでどんどん耳に入ってくる。

「他の人と…違う」

ラスボスの挨拶に引き込まれ始めた私。

そして…ボスが作った挨拶よりも、詳しく、そして…わかりやすく、テンポがいい。

これまでの3人より、長い時間、長い文章。

だが、短く感じる。

「引き込まれている」

「もっと聞いていたい」

そう感じた。

会場も、何かに取り憑かれたように、静かだ。

物音1つの聞こえない。

皆が身動きせずに、聞いている。

ラスボスの声だけが響く。

我がラスボスの、力を肌で感じた。

挨拶が終わった。

ミッションの結末。

それは、ラスボスによって、見事に仕上げられていた。

さすがラスボス。

最強だ。

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