#31 ラスボス⑥

07 人生はゲーム




最恐ミッション「挨拶文」

ラスボスとの対峙。

どちらも、ステージに上がるのは、私ではない。

私は、とにかく準備をする。
文句を言われながら、とにかく準備。

上司のために、時間を費やす。

準備は私がするが、演者は上司。

ステージに上がるのは、上司だ。

時間をかけて、準備が進めば進むほど、私自身から離れていく。

頑張れば頑張るほど、私の影は、どんどん薄くなる。

今回も、自分の存在はなくなっていった。

ようやく取れた予約。

ようやく取れて、それで動き始めている。

予約の時間…私は別の業務がある。

だが、私の予定なんて、関係なく物事は進んでいく。

私はその日、朝から、近くの別の所で、業務がある。

「わざわざ、そのためだけに、戻ってこなくてはいけない」

近いと言っても、片道15分。
なんだかんだしていたら往復40分ぐらいはかかる。

「ラスボスとボスの対峙」

個人的には、とても興味深い。
立ち会いたい。

いや…立ち会わなくてはいけない。

実際には、いざというときのためにいるだけだ。
他の人に聞いていた。

「資料を持って行き、ボスが知らないことを聞かれたら、資料を見せる、それだけの役割」

そうか。

それなら、まあいいか。

別の業務の休憩がてら、見物だ。
「ラスボスとボスの対峙」

それを密かに楽しみにしていた。
いよいよ明日だ。

すると、ボスが近寄ってきて

「明日は、遠慮なく発言してくださいね」

資料を持っていき、いざというときに資料をボスに見せるだけのはず?

さて、私はどうすればいいのか、迷いのまま、当日を迎える。

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