出勤拒否 #12

09 出勤拒否




4月半ば。
いよいよ合同プロジェクトが始まる。

2年目の私は、リーダーである。

「昨年度の経験があると言っても、1年目の昨年度は多忙で、自分の業務をするだけだった」
「周りのことをみている余裕もなかったのに、リーダーなんて」

決して謙遜ではない。
紛れもない事実。

そう思うと、気が重くなった。
不安が心を覆った。

合同プロジェクト開始の初日。
今日は、とりあえず事務局側からの説明を聞くだけだ。

「今日は、特にリーダーとしての仕事はない」

そう思い、不安はなかった。
実際、そうであった。

会議が始まった。
説明を聞く。

昨年度のことが思い出される。
そして、今年度も始まる。

プロジェクトリーダー。
だが、今日は説明を聞くだけ。

ところが…

「苦しい…」

「あれ?何か苦しい…」

何も心配していなかったのに、息苦しさを感じた途端、不安な気持ちが湧き出てくる。

「苦しい…」

「どうしたのだ。」

「また、始まったこの苦しみ。」

事務局からの説明が、淡々と進んでいく。

そんな中、私は自分の心と戦っていた。

「どうしてしまったのだ」

「これは明らかにおかしい」

会議が終わった。

息苦しさもおさまった。

だが、私の不安は、なくならなかった。

いや、大きくなり始めていた。


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