スライムのような存在。
私の心を癒やしてくれる存在。
この4月に都道府県教育委員会に来た。
しばらくすると、同僚についてのいろいろな話が耳に入ってくる。
「あの人に、巻き込まれないような気をつけた方がいい」
「なんで、あのような人が、ココに来たのか」
いい話は聞こえてこない。
いわゆる悪口である。
こういうことに、私は敏感だと思う。
4月の勤務2日目。
ある人のことが気になり、隣の人に聞いた。
「あの人、話が噛み合わないのですが」
「もう気がついたんだ…すごいなぁ」
詳しく聞いてみると、昨年度もいろいろなことを引き起こした人らしい。
その人は、誰もが知る「困った人」
課内だけではなく、他の課にも、知れ渡っている。
さて、今回はこの人の話ではなく、もう一人。
この人とと共に話題になる人がいる。
「知らないことが多過ぎる」
「仕事ができない人」
そう言われている。
この人と私は共通点がある。
電車通勤。
そして…スライム系。
いつの間にか、定時に退庁し、2人で歩いて駅に向う。
これが、定番化した。
いつ始まったのか、はっきりと覚えてはいない。
だが、定時に一緒に退庁する、が続いている。
駅へ向かう間の会話は、他愛もないこと。
それができる関係になっている。
スライム系は他愛もないことが楽だ。
スライム系ではないモンスターの会話。
スライム系の私から言うと「正解のある会話」
「あの業務は、こうした方がいい」
スライム系の私は、こういう話が疲れる。
業務のことは担当が考えて、上司が決める。
そこに、正否をつけることに、私は意味を見いだせない。
時間の無駄だ。
自分が関係ない業務のことで、あーだこーだ言うのは、卑怯だと私は思う。
自分は土俵に上がらず、評論家になっているからだ。
スライム系の私達は、そんな話は全くしない。
「あの業務は、大変そうだなぁ」
「担当者は、大変だろうなぁ」
スライム系の他愛もない会話が、スライム系の2人の心を癒やしている。
そう、彼は間違いなく
「真性スライム」
そして、私は…
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