#19 最恐ミッション③

07 人生はゲーム




最恐ミッションの恐ろしさ。

それは…自分が長い時間をかけたにも関わらず、
「自分がない」
というところ。

規模にもよるが10人程度の人に、自分の文章を見てもらうことになる。
どの人も、
「修正なし」
はほぼない。

必ず「修正」が入る。

係長レベルだと、誤字脱字等の「一部修正」で終わることもある。
ただ…「そもそも」となると、大変だ。

「そもそも」とは?

そもそも、「目的」「趣旨」などの違いがあったとき。
根本的な直しが必要なときだ。

係長としては、このまま、班長や課長にあげていくのは、良くない。
そういったレベル。

そうなると、イチからの作り直し。
過去の例をもとに作成はするが、全く同じ条件のものはない。

しかも、このご時世。
コロナのことを含ませる必要もある。
文部科学省の動きもある。 

苦しみながら仕上げても、それが
「見当違い」
ということもある。

さて、係長からの「一部修正」もしくは「そもそも」からの、「根本的作り直し」
それを乗り越え、班長へ。

班長クラスになると、遠慮はない。
「中ボス」である。

厳し目の口調で、鋭い指摘。
さすが「中ボス」

資料を渡され、再度勉強。
そして、修正。

「根本的作り直し」ではないが
なかなかの修正。
「中規模修正」だ。

しかも、資料付き。
勉強しなくてはいけない。

勉強していくと、知らなかったことが次々と分かり、勉強になる。
さすが「中ボス」

あれ?
中ボスから渡された資料をもとに、中規模修正を行っていくと、ふと気づく。

「係長の指摘で、直したところ…直さなくて、よかったのでは?」

大ボスの待つ城を目指して、出発した。
町を出て、「北」へ向かった。

係長が言った。
「方向間違っているぞ」

私は「東」に向かった。

班長が言った。
「なぜ東に行くのだ。西だぞ」

最恐ミッションは始まったばかりだ。

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