試練の夏#2

06 試練の夏




「3時間の学習会の講師をお願いしたい」
都道府県教育委員会1年目の私に依頼が来た。

仕事を順調にこなしていた私。
断る理由はなかった。

依頼内容としては、決して難しいものではなかった。
しかし、依頼に至る経緯には、疑問が残った。

都道府県教育委員会に依頼が来る前に、各地区の教育委員会がある。
その地区の教育委員会にも、指導主事がいる。

そして、都道府県全体が4ブロックに分けられ、ブロックごとに事務所がある。
その事務所は、主に授業に関する内容を扱っている。

まず、地区の教育委員会に依頼があったはずだ。
今回もそこから依頼が来た。

ではなぜ、地区の教育委員会が依頼を受けなかったのか。
それは、指導主事の担当教科が異なったからだ。

地区の教育委員会は規模により、所属する指導主事の人数が違う。
その地区は規模的には、小さな教育委員会。
指導主事の人数が少ない。

そんな時に、登場するのがブロックごとの事務所。
前述の通り、ここは授業に関する内容を扱っている。

今回の依頼でいえば、この事務所が扱う依頼だ。

だが、都道府県教育委員会まで依頼がやってきた。
そう、私に依頼がやってきた。

そのブロックの事務所に所属する指導主事にあったことがある。
私と同じ教科担当だからだ。

そして、5年目を迎える、そう言っていた。
いわゆる、指導主事のベテランだ。

その指導主事を飛ばして、私までやってきた。
何かしら、理由があるのであろう。

そう。
都道府県教育委員会と、各ブロックの事務所には、とある関係性がある。

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