試練の夏#24

06 試練の夏




翌日、朝の通勤。
いつもの、朝6時の電車。

いつもの、生活に戻った。
落ち着いた日々に戻る。

それは、あまかった。
行事を2つの終えて、それで終わりではない。

報告や次の行事。
まだ続く。

私が受け持ったのは、大きな行事。
その日限りのものではない。

「結局、忙しいのは変らない」

そう思い、気を引き締める。

油断は大敵だ。

だが、定時に帰り、いつもの時間にお風呂に入り、早く就寝。
そして、早朝から活動する。

朝活の再開。
睡眠もしっかりとれている。

仕事中、周りをみると、今までと同じだ。
業務の少ない人、忙しい人。

やっぱり私は忙しい。

でも、平気だ。

あり得ない程の試練を乗り越えたから。

それに比べたら、へっちゃらだ。

今日も定時に帰る。
そして、朝から出勤し、仕事をする。

9月の朝は少し涼しさを感じる。

都道府県庁の前の坂を登る。

今日も定時に帰れるように頑張ろう。

坂を登る途中、地面に何かが見えた。

カマキリだ。

まだ、大人にはなっていない、それ程大きくないカマキリ。

そのカマキリの身体は、鮮やかな緑色をしていた。

その姿を写真におさめ、坂を登った。

私は都道府県教育委員会に来て、まだ半年。

まだまだこれからだ。

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コメント

  1. マツムラ より:

    ひとりさんへ
     一つ大きな山を乗り越えたのですね。お疲れさまでした。
     ここまでにはものすごくハードな日々が続いていましたね。
     次の業務を前にしても,ひとりさんの自信とやる気を感じます。
     過酷だったけれどあの日々があってよかった,と思える日が来ることを願っています。

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