副会長に就任した私。
副会長…ほとんど仕事はない。
会長がいる限り…。
しばらくすると会長からLINEが入ってきた。
自治会のグループLINEである。
「仕事の関係でしばらく戻らない」
「次に戻ってくるのは一カ月後です」
まあいい。
コロナ禍で行事もない。
さて、二カ月ほど経ったある日。
着信があった。
見覚えのない電話番号。
私は電話した。
すると地区の公民館。
「会長さんに連絡が取れない」
「してもらわなければいけないことをしていない」
あれ?
一ヶ月は仕事でいないとは聞いてはいたが、もう戻ってきているはずでは?
会長にLINEを入れた。
「少し予定が変わって、まだ戻れていません」
もう2ヶ月だぞ…どんな仕事なのだ…
「その間、自治会のこと、お願いします」
…副会長…本当に会長不在で仕事が回ってきた。
再度公民館に連絡。
もう締切が過ぎていることがいくつもあった。
私は仕事が忙しいなか、なんとかやり遂げた。
「早く、戻ってきてくれ…」
私は会長にLINEをした。
「とりあえず戻ってきたら連絡をください。
代わりにしておいたことをつたえたいので」
「わかりました。もうすぐ戻れそうなので、連絡します」
その言葉を信じた。
まあ疑う必要もない。
そして、次の仕事が来た。
「次の仕事が近々あるのですが、その時にはもう戻ってきてますよね」
一応の確認だ。
戻ってきているはずだ。
これに来ないとなれば、3ヶ月もの間、戻ってきていないことになる。
LINEの返事は意外なものだった。
「先週戻ったのですが、今は再び、仕事の関係で離れました」
えっ。
戻ったら連絡するという約束だったのに。
この時に感じた不信感。
それが、始まりではなかった。
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