#9 指導教諭選考試験の結果

00 序章

指導教諭選考試験を受けた2017年 秋
そして1月には結果が伝達される

そもそも、選考試験を受けることになったのは
校長から声がかかったからである

前任の指導教諭がそろそろ教頭になる
そういう時期になってきていた

確定ではないが、その可能性が高い
だから、後釜を確保しておく必要があるのだ

私自身、指導教諭になるとしたら、年齢的には若い
前任者と比較すると10歳ほど若い

前任者は5年ほど指導教諭を務められたので
今、私に代わったら、5歳ほど若い年齢での昇格となる

では、誰が私を指名したか
それは「教育長」である

指名されて嬉しいと思わない人はいないであろう
ましてや、私の場合、指名を待っていた

教育長のご指名
登載(試験の合格)は約束されたようなものだ

しかし、人生に「まさか」はある
1月末に選考試験の結果が伝達される

まず、間違いなく受かると思ってはいるが
「もし、落ちたら」
しかも
「教育長のご指名なのに」
自分で自分を追い込んでいた


1月のある日、校長に呼ばれた
「選考試験の結果」であることは明白だった

校長室に向かう私
心臓の鼓動が自分でもわかった

足がすくむような感覚だった

「もし、落ちていたらどうしよう」

そればかり、考えていた

校長室に入ると、校長に書類を見せられた

「登載」

私は、指導教諭選考試験に受かったのだ

ホッとしたのも束の間、校長はこう言った

「登載はされたけど、まだ来年度は指導教諭にはならないみたい」

私にとってそれは、どうでもよかった

まずは、指名されて、結果を出せた

来年度のことはどうでもよかった

前任者がまだ、指導教諭として、来年度も残るということだ






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