第4話「トラブル対応の裏側」

自治会




トラブルが発生した。

マンションの壁が剥離し、落下。

それにより駐車場の車が被害を受けた。

それにより、駐車場の移動時期を検討することとなった。

「駐車場の移動」

我がマンションでは、3年に一度、駐車場所の変更が行われる。

どんな駐車場でも、

「停めやすい場所」

「停めにくい場所」

がある。

それだけではない。

一度、くじ運が良く、屋根がある場所を獲得した。

雨が降っていても、傘を必要としない場所。

車のボンネットの中央あたりは雨に当たる。

車体のほとんどが屋根の下。

ラッキー。

そう思っていた。

ところが…一年ほど過ぎた頃、車を見て気がついた。

屋根から落ちてくる雨水がボンネットの上に落ちる。

落ちたところの色が少し薄く見える。

塗装が剥がれて、薄くなっているのかな、と思った。

だが、よく見るとそうではなかった。

マンションの壁の塗装が雨水で少しずつ溶け?それが我が家の車のボンネットに落ちる。

それが蒸発する。

ボンネットに塗装の粒が残る。

1年をかけて、目に見えるぐらいの状態になった。

気がつかなければ、気にならない程度。

だが、気が付いたら、気になって仕方がない。

あと2年もあるのに、どれだけ酷くなるのだろう。

そんなことで悩むこともある。

その時は、車の買い替えの時期であったことと、そのあとはそれほど悪化しなかったことで、なんとかおさまった。

そんなこともあるから、駐車場所がどうなるか、重要なのだ。

そして、駐車場所の変更時期が近づいてきていた。

トラブルが発生し、駐車場所を変更すると、何台かは、新しい場所となった途端に、しばらく駐車できない状況となる。

トラブル起きたから、落ち着くまで延期。

言いやすく、わかりやすい。

しかし、その裏で、段取りがうまく進んでいないことがあった。

駐車場所を変更するために、車止めの調整などの作業が必要なのだ。

今回の話と、この作業の詳細が関係ないので、割愛する。

とにかく、駐車場所の変更のための作業がきちんと進んでいない。

その理由はマンション管理会社側の問題であるが、理事会としての引き継ぎの問題もある。

とにかく、段取りが悪く、予定していた変更が間に合うかどうか微妙な状況となっていた。

その事態を知って、少々呆れていた私。

でも、トラブル発生により、事態が変わった。

予定の変更の日を先延ばしにできる理由ができた。

私は反対していた。

予定を変えるのは良くない。

決まっていることは守るのが当然。

その決まりでいろいろなことが進んでいるからだ。

ところが…マンション管理会社の担当者も理事長も、変更の延期にノリノリだ。

私にはそう見えた。

断固として反対していた私。

しかし、そのことを協議する理事会には出席できなかった。

クラブの大会があったからだ。

練習なら理事会を優先していた。

しかし、大会。

出席できず、やはり変更の延期が決定した。

そう決まったことをLINEで知ったのは、大会を終えて帰宅した時。

「決まりは変えない方がいいと思いますが、決まったんですね」

そう言うしかなかった。

段取りがうまくいっていないときに、トラブルが起き、トラブルを理由に延期となった。

さて、これが後に問題を引き起こすことになる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました