依頼に対し、精一杯応えたいと思った。
依頼があった翌日、学習会担当者にメールをした。
翌日、その翌日•••メールの返信はなかった。
週が変わり、さすがにそろそろ連絡を取らなければいけない。
担当者の所属校に電話をした。
授業中とのことで、改めて電話をすることになった。
「だからメールをしたのに•••」
授業が終了したであろう16時ごろに電話をした。
担当者は職員室にいた。
ようやく話ができる。
「連絡が遅くなり申し訳ありません」
これは、私がいうことではないが、つい言ってしまった。
「いえいえ、こちらこそお世話になります」
ようやく担当者が喋った。
だが、それで終わりだった。
担当者は、喋る気がない。
仕方なく、私が喋った。
「メール届いていますか?」
依頼があってから1週間は過ぎていた。
本来、連絡を取るのは、依頼した側だ。
「メール、届いてませんよ」
担当者は答えた。
おかしい。
アドレスの間違いなら、システムから警告がくる。
それがなかった。
届いているはずだ。
この真相を知りたくて、後に同じメールアドレスに、連絡のメールを送った。
届いていた。
最初に送ったメールはどうなったのだろう。
「メール、届いてませんよ」は本当だったのだろうか。
担当者から、依頼に関することの説明はない。
仕方なくこちらから質問することに。
しかし、その質問に対する答えも曖昧だ。
「要望があれば、○○学校の校長に相談してください」
そう担当者が言ってきた。
わずかな時間の電話でのやりとりであったが、
この担当者に任せてるよりは、自分が直接動いた方が、話が進む。
「わかりました。連絡してみます」
早速、電話をした。
依頼があってから1週間、私はいろいろなことを考えていた。
学習会の参加者や参加者のニーズ、学習会の形態など。
それを、伝えた。
「こちら側が、考えるべきことまで、お任せしてすみません」
そう校長が言った。
「いえいえ、私が気になったものですから」
本音である。私が動いた方が、話が進む。そう思った。
一通り話を終え、電話を切った。
この校長が、調整してくれるようだ。
ようやく連絡が取れ、当日の学習会のイメージを持つことができた。
ホッとして帰路に着く。
ホームで電車を待っている時だ。
電話が鳴った。
学習会についての話をした校長からだ。
「調整ができましたが、まだ1件、連絡が取れないことがあります」
「また、明日、連絡します」
親切な校長である。
ようやく、動き始めたのである。
そして、その校長が言った。
「こちらがお願いしていて、本当にすみません」
「担当者の学校の校長にも、話をしました」
「明日、担当者から、改めてお願いの電話があると思います」
翌日、担当者から、電話があった。
前日とは別人のような対応であった。
「指導があったのだな」
遠く離れた場所に、影響を与えていることを実感した。
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