試練の夏#4

06 試練の夏




依頼に対し、精一杯応えたいと思った。
依頼があった翌日、学習会担当者にメールをした。

翌日、その翌日•••メールの返信はなかった。
週が変わり、さすがにそろそろ連絡を取らなければいけない。

担当者の所属校に電話をした。
授業中とのことで、改めて電話をすることになった。

「だからメールをしたのに•••」

授業が終了したであろう16時ごろに電話をした。
担当者は職員室にいた。
ようやく話ができる。

「連絡が遅くなり申し訳ありません」
これは、私がいうことではないが、つい言ってしまった。

「いえいえ、こちらこそお世話になります」
ようやく担当者が喋った。

だが、それで終わりだった。
担当者は、喋る気がない。

仕方なく、私が喋った。
「メール届いていますか?」

依頼があってから1週間は過ぎていた。
本来、連絡を取るのは、依頼した側だ。

「メール、届いてませんよ」
担当者は答えた。

おかしい。
アドレスの間違いなら、システムから警告がくる。
それがなかった。
届いているはずだ。

この真相を知りたくて、後に同じメールアドレスに、連絡のメールを送った。
届いていた。

最初に送ったメールはどうなったのだろう。
「メール、届いてませんよ」は本当だったのだろうか。

担当者から、依頼に関することの説明はない。
仕方なくこちらから質問することに。

しかし、その質問に対する答えも曖昧だ。

「要望があれば、○○学校の校長に相談してください」
そう担当者が言ってきた。

わずかな時間の電話でのやりとりであったが、
この担当者に任せてるよりは、自分が直接動いた方が、話が進む。

「わかりました。連絡してみます」

早速、電話をした。
依頼があってから1週間、私はいろいろなことを考えていた。
学習会の参加者や参加者のニーズ、学習会の形態など。
それを、伝えた。

「こちら側が、考えるべきことまで、お任せしてすみません」
そう校長が言った。

「いえいえ、私が気になったものですから」
本音である。私が動いた方が、話が進む。そう思った。

一通り話を終え、電話を切った。
この校長が、調整してくれるようだ。

ようやく連絡が取れ、当日の学習会のイメージを持つことができた。
ホッとして帰路に着く。

ホームで電車を待っている時だ。
電話が鳴った。
学習会についての話をした校長からだ。

「調整ができましたが、まだ1件、連絡が取れないことがあります」
「また、明日、連絡します」

親切な校長である。
ようやく、動き始めたのである。

そして、その校長が言った。

「こちらがお願いしていて、本当にすみません」
「担当者の学校の校長にも、話をしました」
「明日、担当者から、改めてお願いの電話があると思います」

翌日、担当者から、電話があった。
前日とは別人のような対応であった。

「指導があったのだな」
遠く離れた場所に、影響を与えていることを実感した。

「試練の夏」#1へ


コメント

タイトルとURLをコピーしました