出勤拒否 #5

09 出勤拒否




それは突然やってきた。

いつものように朝、目が覚めた。

心なしか落ち着かない自分がいる。

「自信喪失」

倒れそうになった日から、時間が経つにつれ、少しずつ心は癒やされた。

だが、不安は払拭されない。

「今までと違う自分」

締切が迫った仕事のことを思い出しながら、朝のコーヒーを飲む。

毎日の習慣だ。

期限に間に合わせるためには、今日は何をすべきか考える。

コーヒーを飲む。

トイレに行く。

部屋に戻る。

部屋は静かだ。

椅子に腰を掛けた。

再びコーヒーを飲む。

もう一度仕事のことを考える。

ひと息ついたところで、コーヒーを飲む。

飲もうとマグカップに手を伸ばした。

そのとき…

「シャー」

静かなはずの部屋。

テレビを消してある。

外からの音でもない。

「シャー」

この音、耳の中で発生している。

そう。

「耳鳴り」

この日、突然、始まった。


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