「耳鳴り」
ネットで調べてみる。
「原因はストレス」
「治療法はない」
今日の耳鳴りは「たまたま」だと信じよう。
「寝れば治るさ」
「おそらく寝不足だろう」
そう言い聞かせた。
そして、早めに床についた。
朝、目が覚めた。
睡眠時間は十分である。
耳鳴りは…。
「シャー」
やはり、聞こえてきた。
原因はなんだろう。
もしかしたら…ずっと気が張っていて、大きな仕事が終わって、疲れが出たのかもしれない。
そう思うことにした。
翌日も耳鳴りがした。
その翌日も。
気がつけば1週間が過ぎていた。
気にはしていたが、もっと気になることがあった。
「課長との面談」
今年度のことと、来年度のことが主な内容だ。
「来年度はどの業務の担当だろう」
耳鳴りを気にはしていた。
だが、それほど深刻には考えていなかった。
「大変過ぎる今年度の終わりが見えた」
「来年度こそは、通常の業務量に戻してくれるだろう」
そう思っていたからだ。
自信喪失したが、来年度に向けて、期待をしていた。
今思えば、期待をしたのが間違いだったのだろう。
来年度の業務。
それは、過酷な1年目を上回るものであった。
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